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日記

夜11時過ぎ、自転車でバイトからの帰り、
細く暗い裏道で前方に黒い影を発見する。
影はうごめいている、よく見ると大柄な男と小柄な女の後姿だった。
どちらも全身黒の、ラフな服装。
後から追い抜かそうとすると、すごい勢いで影は迫ってきて阻まれた。
男が力いっぱい女を引っ張っているからだ。女は抵抗しているようだ。
俺はびっくりして着けていたヘッドホンを外して、
逆側にまわって様子を見ながら追い越した。

顔を見たら、どちらも30代後半か。男はすごい剣幕で、
「今日はもう帰らないって言ってたのにいまさらなんだよその泣き言はよう!
帰らないんだったらいいじゃねえかよう!」だがろれつがあまり回っていない。
女は泣きながらやめてやめてと繰り返す。
抵抗するも腕をがっしり掴まれて無理矢理よたよたと歩かされている。
化粧は薄く、水商売には見えない。不幸せそうな表情だった。
俺まで悲しくなった。男が必死だったから。

他人事であって、他人事ではない。

その30分前、新宿駅近くのガード下で、
一人で歩いている若いおしゃれな女の子に、
突然話しかけて無理矢理詰め寄る男がいた。
女の子はマフラーで口を隠せるぐらい下を向いて無視したが、
ついに壁際まで追い詰められた。
男は普通の痩せ型の中年だったが酒は入っていたような顔だった。
男は手で、2、とか3、とか女の子に見せていた。
その時は俺も、日ごろ秘めたるアキバっ子パワーを発揮して、
電車男バリに「いやがってるじゃないか、やめろよ」と仲裁に入ろう、
などとは全然思わなかったのだが、ていうか秋葉原とか全然行かないんだが、
もしそれが自分の彼女や友人だったら、
喧嘩なんて得意だろうと不得意だろうと、
男としてはそれこそ相手が誰であれ当然助けるわけで、
相手のほうが強そうだと思ったらそれこそ必死になる。
喧嘩だったら絶対負けないという強い自信があったら、
俺はあの女の子を助けに行っただろうか。
単純に可哀想だと思うんだから、
頭の中で勝手にあの女の子が彼女だと思いこめば、
そういう自信が無くても行けたかもしれないけど、
結局は力と智恵が無ければ、自分の正義なんて通せやしないのかと、
当たり前のことにたどりつき、情けなくなって凹む。
しかしながら、毎日飢えで沢山の子供が死んでしまう国があるのも事実だし、
他人にかまえるほどの余裕が無いことも事実だし、
せめて自分が大切なものは命を張って守らなくちゃいけないと再確認した。
そして、大切な人が守っていることを、自分も守ればいいんだ。
出来ることはなるべくするにしても、おそらく世の中それで十分だ。
自分の周りだけでも大切なもの、もう沢山あるし、
もっともっと広がっていくからね。

そんな今日の通勤で聞いたCDは、かなり久しぶりに、
JHOSHUAというバンドの"singing to your subconscious"。
どんなジャンルも、沢山バンドが出てくれば、
だんだんどれも似たり寄ったりになってしまうのは必然なわけだけど、
いまどきエモっつったら大体どんなことやってるか察しがついてしまうくらい、
エモというジャンルも浸透してしまって、
流行る直前くらいまでのドキドキ感は俺にはもう無い。
JOSHUAもいわゆるエモに類するバンドだが、このCDが出たのは2002年。
俺にとってその当時のエモが何がかっこいいって、
あれはなんとも言えない複雑な感覚なのです。
とにかくどのジャンルにも括れない孤独でアウトローな美しさがあって、
エモとしか説明できない。
いまは音的に、こうしたらエモっぽい、と言えてしまう、
つまり形が出来あがっているけど、
もっと、単純にオリジナルのロックだったと思う。
そう思わせる魅力が沢山あった。
そりゃもちろん分解すれば色々言葉で説明出来るかもしれないけど、
誰もやってないことを自分達を信じる力だけでやり遂げるっていうのは最高にかっこいい。
真似や引用やパクリだけじゃけして出来ない、
不完全でいびつな独り善がりの結晶が俺は大好きです。
逆に、ミーハーなまでにいろんな流行りをさらっととり入れるニクい奴もかっこいいと思うし、
流行りって言うんならストロークスみたいなバンドが日本にいるならぜひ見たいと思いますマジで。
俺の場合は、エモが好きなんじゃなくて、ジャンル問わずそういう結晶を感じる音楽が好きで、
たまたまそのころのエモ系バンドにそういうのが多かった、てことなのかと思います。

そういえば、ずっと連絡とっていなかった4g/sugarのみんなと何年かぶりに再会したのも、
JOSHUAの解散直前の来日ライブだったな。クアトロで。すごく嬉しい"再"出会いだった。
何しろあの日、一人で行ってたからな俺(w。

アルバムの最後の曲が良くて良くて、今日は帰り道に3回聴いた。J

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